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こんにちは~チェリーです。
今回は2007年のミュージカル映画
「Hairspray ヘアスプレー」を紹介します。
1988年のジョン・ウォーターズ監督の同名映画を元としたミュージカルを映画化し、 ジョン・トラボルタが特殊メイクをして女性役に挑んだことでも話題となった本作。本国アメリカや諸外国でも記録的ヒットを飛ばしました。
ストーリーはシンプルで、いつの時代でも変わらないメッセージを根底に持った作品。
何より役者達の歌と踊りのパワーを存分に楽しめます。
あなたもこの映画でミュージカルの素晴らしさに触れてみませんか?
基本情報
- 2007年公開
- 監督 アダム・シャンクマン
- 脚本 トーマス・ミーハン、マーク・オードネル、レスリー・ディクソン
- 出演 ニッキー・ブロンスキー、ジョン・トラボルタ、ザック・エフロン、アマンダ・バインズ他
あらすじ
1962年のアメリカのボルチモア。主人公トレイシーはダンスが大好きな太めの女の子。
ある時大好きなテレビ番組「コーニー・コリンズ・ショー」で出演者の応募があることを知ったトレイシーはオーディションへ。
ところが高慢なショーのプロデューサー・ヴェルマとその娘アンジーにバカにされ拒否される。
落ち込む彼女だったが、学校の居残りで黒人の生徒たちと出会い彼らからダンスを教わる。その後ダンス・パーティーで教わったステップを交えた新しいダンスを披露したトレイシー。その時ショーの司会者の目に止まり、念願のダンサーに大抜擢される!!
おちゃめでキュートなキャラが受け、一躍番組のスターとなるトレイシー。
しかし黒人の音楽や出演者を排除しようとするヴェルマに反感をおぼえ、友人達と抗議デモに参加することを決意する。それが大騒ぎにつながって、、、、、、
感想
とにかく明るく元気になれる
この映画を観るだけでなぜだか「明日も頑張ろう!」という気分になります。
歌とダンスがどれも最高で、これぞミュージカル!という感じ。
ハッピーなパワーにあふれているんですが、それを押しつけがましくなく観客に伝えてくるのがすごいです。
冒頭のGoodmorning Boltimoreからのテレビの前で踊るトレイシーとペリー。
Hairspray (1/5) Movie CLIP - The Corny Collins Show (2007) HD
トレイシーのキャラがすぐわかる笑
ちょっと笑っちゃうけど、こんな風に明るく生きたいなあとも思ってしまう。
それから中盤の“Hey Mama”
個人的に一番すきな曲。
ジョン・トラボルタ演じる大柄な母親エドナをトレイシーが説得する場面。
自分にすごくコンプレックスをもっているエドナをトレイシーが外に連れ出します。
「時代は新しいスタートを切ったの!自分をみせるのを怖がらないで!」
トラボルタさん、本当に多才なひとです。
「コーニー・コリンズ・ショー」の紹介場面。
衣装やダンスが60年代って感じですね~当時実在した番組がモデルだそう。
ザック・エフロンはこういう「歌って踊れるイケメン」役がやっぱりすごく合いますね。
Hairspray (5/5) Movie CLIP - You Can't Stop the Beat! (2007) HD
クライマックスの一曲。
トラボルタさん、ドレスに包まれ圧巻の歌とダンスをみせます。
差別や偏見なんかに負けないで
舞台は1960年代のアメリカ。アフリカ系やヒスパニック、アジアン、ネイティブアメリカンなど”Colored(有色人種)”と”White(白人)”は、学校や住む場所、公共のトイレまで分けられていた時代です。
ヴェルマやペリーの母親のように「黒人の音楽」と聞いただけで公然と毛嫌いする人も実際珍しくはなかったでしょう。
そんな風潮を吹き飛ばすのがトレイシー達若い世代の明るさと愛、音楽とダンスへの情熱、そしてそれを見守ってくれる親たちなのです。
「立ち上がるために必要なものがあったら、俺たちみたいな古株のいうことなんて聞くな。
俺たちが新しいやり方を学ぶんだ。お前からな。」
こんなふうにいえるウィルバーもすごいですよね。
Hairspray (3/5) Movie CLIP - Timeless Couple (2007) HD
ウィルバーといえばこの歌。妻エドナへの変わらない愛を歌います。
太った外見を笑われて傷つくエドナでしたが、家族の愛情に触れ自信を取り戻します。
他人を貶めて喜ぶような人たちのために傷つく必要なんてないんだと思えるシーンです。
「ヘアスプレー」は、2020年六月に日本でも渡辺直美さん主演で舞台化されます。
その公式サイトにのっている、原作のクリエイターからのメッセージが印象的です。
(以下のリンクから全文が読めます。)
また、肌の色を理由として、俳優がある役を演じる機会を否定することは、たとえそれが “ポリティカリーコレクト(政治的に公平・公正)”であるとしても、それ自体が人種差別になることにも気づきました。(中略)
そもそもこのミュージカルのテーマは、物事を外見では判断しないことなのですから! 演出やキャストが優れていれば(そうであることを期待しています!)、そういったメッセージは明確に伝わるでしょう。
昨今、非アフリカ系の人が面白がって顔を黒く塗る「ブラックフェイス」や、著名人の容姿やバックグラウンドへの中傷が問題となっています。
このミュージカルのメッセージは2020年代を生きる私たちにも重要なものですね。
まとめ
今回は映画「ヘアスプレー」を紹介しました。
観ると元気が出てくる、素敵なミュージカル映画です。
皆さんも一度ぜひ、ご覧になってください。